マスメディア掲載記事特集(平成19年1月24日)このページを印刷する - マスメディア掲載記事特集(平成19年1月24日)

岡部
岡部 和倫
呼吸器外科医長
国立病院機構山陽病院 呼吸器外科医長

1985年3月大分医科大学(現大分大学医学部)卒業後、岡山大学第2外科入局、助手を経てハーバード大学へ2年間臨床留学、Brigham and Women’s Hospitalの胸部外科医として勤務。05年4月岡山大学付属病院呼吸器外科講師を務め、06年4月より国立病院機構山陽病院呼吸器外科医長。

医学博士、呼吸器外科専門医。日本呼吸器外科学会の指導医、評議員、日本胸部外科学会の終身認定医、指導医など。

呼吸器疾患の外科手術急増

宇部の国立機構山陽病院で年80→200件

宇部市東岐波の国立病院機構・山陽病院(上岡博院長)で、肺がんなどの呼吸器外科手術が急増している。
中国地方における胸部慢性呼吸器疾患の基幹医療施設で、呼吸器系の医師数が県内最多という医療体制の充実もあり、県内はもとより福岡、島根県などから来院する患者がいるという。米国で豊富な手術経験を有し、昨年四月に同病院に赴任した呼吸器外科医長の岡部和倫医医師は「手術レベルの高さが手術の増加につながっているのでは」という。

「身に付けた高度な医療技術で呼吸器疾患 の患者さんを助けたい」と話す岡部医師

米 研 修 の 岡 部 医 師  最 先 端 医 療 生 か す

同病院では、肺がんの切除手術は一昨年まで年八十件程度だった。それが、昨年四月から半年で七十四件実施。十一月には三十件と、単月では異例の件数となった。この一年間は二百件前後で、全国トップクラスの症例数になるのではと予測している。

その要因は日本呼吸器学会評議員、同指導医でもある岡部医師の存在なしでは語れないようだ。岡部医師は、大分医科大(現大分大医学部)卒業後、岡山大医学部付属病院を経て渡米。米国でも医師免許を取得し、ハーバード大の主要教育病院で、胸部外科医療の世界的権威として知られるデイビッド・シュガーベーカー医師のもとで最先端の診療を学んだ。日本の約十倍にもなる年間約千件の手術をこなすなど技術を習得して帰国した。

山陽病院に赴任した岡部医師は、米国での成果を生かそうと県内外の病院に積極的にPRし、紹介などを通じて来院する患者が増えたという。

また、同病院は県内最多の呼吸器内科医十数人を、呼吸器外科専門医も県内十人のうち杉知郎副院長や岡部医師ら三人を有するなど医療スタッフの充実も手術症例の増加の一因ともいえる。岡部医師は「手術件数の増加は医療スタッフの資質向上につながっている。より安心できる病院で手術を受けてほしい」と話す。

 

掲載メディア  山口新聞
掲 載 日  平成19年1月24日
平成19年1月24日 山口新聞掲載記事より転記