非結核性抗酸菌症(NTM)外来について
非結核性抗酸菌症について
呼吸器感染症の領域で罹患者が増えている疾患の1つに、非結核性抗酸菌症があります。非結核性抗酸菌症とは、非結核性抗酸菌(NTM:nontuberculous mycobacterium)と言われる細菌による感染症です。罹患者数、死亡者数が2000年頃に比較し、2倍以上に増えていて、結核患者数を大きく上回るようになっています。

(図1)

(図1)
非結核性抗酸菌(NTM)は、主に肺に感染症を起こし、薬が効きにくく、慢性的に進行します。咳や呼吸困難などの症状が悪化するため、多くの患者さんが通院また入院治療を余儀なくされています。結核と異なり、他人への感染性はないとされていますが、呼吸器感染症の中でも難治性疾患の1つです。
抗酸菌とは?
抗酸菌は菌を色素で染めた時に、酸で脱色されない細菌です。
抗酸菌には、①結核菌 ②非結核性抗酸菌(NTM) ③らい菌(ハンセン病の原因菌)
があります。現在の日本で新規のハンセン病患者さんを診ることは、ほとんどありませんので、抗酸菌の大部分が結核菌または非結核性抗酸菌(NTM)になります。
非結核性抗酸菌(NTM)には、現時点で150種以上の菌種が見つかっており、感染者の88%がMAC(マック)と呼ばれる菌種によるものです。
(図2)
抗酸菌には、①結核菌 ②非結核性抗酸菌(NTM) ③らい菌(ハンセン病の原因菌)
があります。現在の日本で新規のハンセン病患者さんを診ることは、ほとんどありませんので、抗酸菌の大部分が結核菌または非結核性抗酸菌(NTM)になります。
非結核性抗酸菌(NTM)には、現時点で150種以上の菌種が見つかっており、感染者の88%がMAC(マック)と呼ばれる菌種によるものです。

(図2)
診断・治療について
かつては進行するまで経過観察を行われることが多かったのですが、最近は吸入薬や点滴などによる治療方針が整備されてきており、積極的に治療を開始する例が増えています。
治療前に診断を行う必要がありますが、胸部X線検査の結果ではっきりしない場合、痰の検査で診断がつかない場合など、気管支内視鏡検査が必要になることもあります。
(図3)
治療前に診断を行う必要がありますが、胸部X線検査の結果ではっきりしない場合、痰の検査で診断がつかない場合など、気管支内視鏡検査が必要になることもあります。

(図3)
外来の日程について
第一・第三金曜、第二・第四火曜の14時~15時の時間帯で非結核性抗酸菌症(NTM)外来を行っておりますので、お気軽にご相談下さい。