平成21年度「臨床研究」審議課題一覧・審議内容
委員会審議 平成22年3月23日
審議内容
(1)申請者 |
職名:院長 |
氏名:上岡 博 |
課題名 |
【21-24】高齢者の進行・再発非小細胞肺癌に対するエルロチニブの有効性と安全性についての検討(Phase Ⅱ study:YTOG-1001) |
研究の概要 |
化学療法既治療の進行・再発非小細胞肺癌に対する高齢者におけるエルロチニブの有効性と安全性について検討する。本研究における主要評価項目は奏功率であり、副次的評価項目として病勢コントロール率、無憎悪生存期間、全生存期間および安全性プロファイルの検討も行う。 |
判 定 |
承認 |
(2)申請者 |
職名:院長 |
氏名:上岡 博 |
課題名 |
【21-25】PS不良の進行・再発肺腺癌に対するエルロチニブの有効性と安全性についての検討(Phase Ⅱ study:YTOG-1002) |
研究の概要 |
PS不良(PS2~3)の化学療法既治療の進行・再発肺腺癌に対するエルロチニブの有効性と安全性を検討する。本研究における主要評価項目は奏功率であり、副次的評価項目として病勢コントロール率、無憎悪生存期間、全生存期間、PS改善効果および安全性プロファイルの検討を行う。 |
判 定 |
承認 |
委員会審議 平成22年2月23日
審議内容
(1)申請者 |
職名:第二腫瘍内科医長 |
氏名:青江 啓介 |
課題名 |
【21-22】非小細胞肺がん患者の体重およびQOL等に関する臨床研究 |
研究の概要 |
病期Ⅳの非小細胞肺がん患者における臨床パラメータの経過を確認する。また、体重変化とQOL変化との関係を確認する。がん患者を対象として、体重およびQOLの自然経過を確認して体重変化とQOL変化との関係を検討すること、及びがん患者の状態推移を把握することを目的に本研究を立案した。本研究においては、がん患者における体重減少に関与していると考えられる臨床パラメータについても併せてデータを取得し、体重減少に伴う臨床パラメータの変動や、体重とQOLの関係に影響を与える背景因子を探索することとする。(TORG0912) |
判 定 |
承認 |
(2)申請者 |
職名:第二腫瘍内科医長 |
氏名:青江 啓介 |
課題名 |
【21-23】ヒト悪性胸膜中皮腫における癌幹細胞の分離同定法の開発と、診断・治療のための基礎研究 |
研究の概要 |
癌組織の中にも幹癌細胞システムに類似した階層性が存在し、抗ガン剤耐性、癌の再発・転移に重要な役割を果たしていると考えられ、癌の根治のための重要なターゲットになってきた。新規患者手術検体から新しい細胞株の樹立を、双方の研究室で試みる。これらの新規培養細胞株および癌組織供給システムを用いて、FACS解析による新規癌幹細胞特異抗原の探索を行い、効率的な癌幹細胞分離法の開発を行う。 |
判 定 |
承認 |
委員会審議 平成22年1月26日
審議内容
(1)申請者 |
職名:生理生化学研究室長 |
氏名:三村 雄輔 |
課題名 |
【21-21】トレミキシンを用いた間質性肺炎治療に関する研究 |
研究の概要 |
間質性肺炎を急性憎悪した患者にエンドトキシン吸着カラム(トレミキシン)を用いた治療が効果的であることが報告されているが、その作用機序はよくわかっていない。本研究では使用後のカラムに吸着している成分(サイトカイン等)、使用前後の血液中成分を分析することにより、その作用機序、間質性肺炎の病因の理解、治療法の開発につなげたいと考える。 |
判 定 |
承認 |
委員会審議 平成21年12月22日
審議内容
(1)申請者 |
職名:第三腫瘍内科医長 |
氏名:近森 研一 |
課題名 |
【21-19】アバスチン市販直後調査および特定使用成績調査 |
研究の概要 |
非小細胞肺癌患者におけるアバスチンの使用下での副作用(喀血)発現状況及び安全性に影響を与えると考えられる要因について把握・検討する。アバスチン使用下で喀血のリスク要因検討のため、喀血(Grade3以上及び注射止血によるGrade2)が発現した症例と、コントロール群として「喀血のなかった症例」において「喀血が発現した症例」と背景を同じくする症例につき調査票にて報告する。調査に先立ち、アバスチン使用前に、薬剤使用と調査胸協力の説明を文書にて行い同意を得る。
判 定 |
判 定 |
承認 |
(2)申請者 |
職名:副院長 |
氏名:杉 和郎 |
課題名 |
【21-20】悪性胸膜中皮腫のプロテオーム解析による分子標的治療の開発 |
研究の概要 |
悪性胸膜中皮腫は胸膜の中皮腫に由来する悪性腫瘍である。現在悪性胸膜中皮腫に罹患している患者は増加の一方であるが、予後は極めて不良である。そこで申請者がこれまで培ってきたプロテオミクスの技術を駆使して治療の標的となるタンパクを同定し、標的タンパクに照準を合わせた治療法の開発を目的とする。 |
判 定 |
承認 |
委員会審議 平成21年10月27日
審議内容
(1)申請者 |
職名:院長 |
氏名:上岡 博 |
課題名 |
【21-13】治療抵抗性小細胞肺癌に対する塩酸アムルビシン療法の第Ⅱ相試験
(JCOG0901) |
研究の概要 |
初回治療もしくは二次治療が奏功しなかった、もしくは奏功したが治療終了後90日後未満で再発した小細胞肺癌患者を対象として、塩酸アムルビシン療法の有効性および安全性の評価を行い、塩酸アムルビシン療法を標準治療とみなすことができるか否か検討する。 |
判 定 |
承認 |
(2)申請者 |
職名:院長 |
氏名:上岡 博 |
課題名 |
【21-14】進展型小細胞肺癌に対するアムルビシン+シスプラチン(AP)対イリノテカン+シスプラチン(IP)の多施設共同ランダム化比較第Ⅲ相試験(JCOG0509) |
研究の概要 |
進展型小細胞肺癌に対し、新規抗癌剤である塩酸アムルビシンとシスプラチン併用療法の有用性を、標準的化学療法の1つであるイリノテカンとシスプラチン併用療法を対象としたランダム化比較第Ⅲ相試験において検証する。 |
判 定 |
承認 |
(3)申請者 |
職名:院長 |
氏名:上岡 博 |
課題名 |
【21-15】再発小細胞肺癌に対するノギテカン療法(NGT療法)とシスプラチン+エトポシド+イリノテカン療法(PEI療法)を比較する第Ⅲ相試験(JCOG0605) |
研究の概要 |
初回化学療法もしくは初回放射線化学療法が奏功し、治療終了後90日以降に再発した小細胞肺癌患者を対象として、ノギテカン療法に対するシスプラチン+エトポシド+イリノテカン療法の優越性を検討する |
判 定 |
承認 |
(4)申請者 |
職名:院長 |
氏名:上岡 博 |
課題名 |
【21-16】高齢者進行非小細胞肺がんに対するドセタキセルとドセタキセル・シスプラチン併用を比較する第Ⅲ相ランダム化比較試験(JCOG0803) |
研究の概要 |
高齢者進行非小細胞肺癌に対するドセタキセル+シスプラチンの併用週1回投与法の有用性をドセタキセル単剤3週毎投与法との比較にて検討する。 |
判 定 |
承認 |
委員会審議 平成21年9月15日
審議内容
(1)申請者 |
職名:内科医師 |
氏名:平澤 克敏 |
課題名 |
【21-13】大腸がんのKRAS遺伝子変異率に関する観察研究 |
研究の概要 |
本邦の大腸がんにおけるKRAS遺伝子変異率を検討する。KRAS遺伝子率の検体保存状況における差異、各検査センター間での差異、測定方法の違いについても検討する。 |
判 定 |
承認 |
委員会審議 平成21年9月15日
審議内容
(1)申請者 |
職名:内科医師 |
氏名:村上 一生 |
課題名 |
【21-12】慢性肺アスペルギルス症を対象としたアムホテリシンBリポゾーム製剤とボリコナゾールの比較試験 |
研究の概要 |
20歳以上で慢性肺アスペルギルス症と診断された患者で本人または代諾者から文書による同意が得られた入院患者を対象に層別無作為化法を用いてL-AMB投与群(A群)あるいはVRCZ投与群(B群)に割り付け、それぞれについて薬の有効性および安全性について評価する。 |
判 定 |
承認 |
委員会審議 平成21年7月28日
審議内容
(1)申請者 |
職名:呼吸器外科 |
氏名:田尾 裕之 |
課題名 |
【21-10】肺癌の悪性度とNestin発現の相関に関する検討 |
研究の概要 |
Nestinは神経外胚葉の前駆細胞に発現する中間径フィラメントで、脳腫瘍やGISTにおいて発現が確認されており、腫瘍の悪性度との相関が指摘され注目されている。しかし、2009年6月現在、Nestin と肺癌の悪性度との関連について未だ報告はない。当科で手術を施行した肺癌症例につき、固定標本でNestin染色を施行したところ、非小細胞肺癌においてNestin陽性例があり、なおかつそれらの症例では、早期再発や抗癌剤抵抗性などによる予後不良例が認められた。Nestin発現の有無・程度と予後との相関について、病理検体を用いた免疫染色で検討する。 |
判 定 |
承認 |
(2)申請者 |
職名:呼吸器外科 |
氏名:田尾 裕之 |
課題名 |
【21-11】肺癌の予後とFoxp3発現の相関に関する検討 |
研究の概要 |
フォークヘッドファミリー転写因子のFoxp3はCD4+CD25+制御性T細胞(Treg)における特異的な分子マーカーであるととtもに、その分子に関わる主要な遺伝子であることが明らかになっている。肺癌。卵巣癌や乳癌患者で、末梢血や腫瘍中にFoxp3陽性Tregが多く存在するとき、予後が不良であることが報告されている。最近、腫瘍細胞自身にもこのFoxp3を発現しているものがあることが確認され、乳癌患者の切除標本でFoxp3に対する免疫染色を行ったところ、腫瘍細胞中のFoxp3陽性率が高いほど、生存率が低いことが示された(Journal of Clinical Oncology2009,27:1746-52)。現在のところ、肺癌の予後と肺癌細胞におけるFoxp3発現の相関についての知見は得られていない。 |
判 定 |
承認 |
委員会審議 平成21年6月23日
審議内容
(1)申請者 |
職名:第一腫瘍内科医長 |
氏名:前田 忠士 |
課題名 |
【21-7】化学療法未施行ⅢB期/Ⅳ期・術後再発肺扁平上皮癌に対するネダプラチン+ドセタキセル併用療法とシスプラチン+ドセタキセル併用療法の無作為化比較第Ⅲ相臨床試験(WJOG5208L) |
研究の概要 |
肺癌のうち約35%を占める扁平上皮癌は非小細胞癌に分類され治療がおこなわれてきた。近年登場してきた多くの薬剤は肺腺癌を始めとする非扁平上皮癌に有効であり予後を改善すると考えられているが、肺扁平上皮癌に有効な新たな治療開発が急務である。ネダプラチン+ドセタキセル併用療法の第Ⅱ相試験では高い奏功率と忍容性が得られており、新たな標準治療になり得るかを比較試験で検証することは妥当と考えられる。 |
判 定 |
承認 |
(2)申請者 |
職名:副院長 |
氏名:杉 和郎 |
課題名 |
【21-8】胸部薄切CT所見に基づく肺野型早期肺癌に対する縮小切除んp第Ⅱ相試験
(JCOG0804/WJOG4507L) |
研究の概要 |
術前の胸部薄切(thin section)CT画像に基づく2cm以下の肺野末梢の早期肺癌に対する縮小切除(原則楔状切除)の有効性・安全性を検討する。Primary endpoint:無再発生存期間Secondaryendpoints:全生存期間、局所再発発生頻度、術後呼吸機能(努力性1秒量、努力性肺活量)、縮小切除完遂割合、有害事象 |
判 定 |
承認 |
(3)申請者 |
職名:第二腫瘍内科医長 |
氏名:青江 啓介 |
課題名 |
【21-9】石綿健康診断における血漿ERC-メソテリン測定に関する研究 |
研究の概要 |
石綿ばく露者から中皮腫発生が大きな問題となっている。中皮腫患者の血漿でERC-メソテリンが高値を示すことが報告されており、早期診断の方法として期待されている。石綿健康診断あるいは手帳検診対象者の血漿ERC-メソテリン測定を行う。 |
判 定 |
承認 |
委員会審議 平成21年5月26日
審議内容
(1)申請者 |
職名:呼吸器科 |
氏名:畝川 芳彦 |
課題名 |
【21-6】進行再発肺腺癌におけるゲフィチニブとエルロチニブのランダム化第Ⅲ相試験
(WJOG5108L) |
研究の概要 |
ⅢB期/Ⅳ期、または術後再発の非小細胞肺癌で、過去に少なくとも1レジメン以上の化学療法を受けたことのある患者を対象とし、ゲフィチニブ或いはエルロチニブの何れかのEpidermal growth factor receptor(EGFR)tyrosine kinase inhibitorで治療を行い、ゲフィチニブのエルロチニブに対する非劣性を検討する。主要評価項目は無憎悪生存期間、副次的評価項目は全生存期間、奏功率、病勢コントロール率、有害事象発現割合及びTime to treatment failureとする。 |
判 定 |
承認 |
委員会審議 平成21年4月28日
審議内容
(1)申請者 |
職名:小児科医師 |
氏名:奥田 裕美 |
課題名 |
【21-4】重症心身障害児(者)の呼吸管理の現状と課題 |
研究の概要 |
重症心身障害児(者)は胸郭呼吸運動障害、誤嚥による分泌物の貯留、中枢性低換気などにより、慢性呼吸障害を有し、気管切開や人工呼吸管理が多く施行されている。しかし、重症心身障害児(者)では呼吸機能の評価が困難で、呼吸管理方針決定の指標が明確ではない。そこで、自発呼吸における一回換気量、静的圧量曲線、血清KL-6、SP-D、SP-A、経皮血圧ガス分圧の測定、胸部CTによる無気肺に検討により、慢性呼吸障害を有する重症心身障害児(者)の呼吸機能の評価を試み、呼吸管理の指標について検討する。また、呼吸管理の状況、外科的処置の有無などの調査から、慢性呼吸障害を有する重症心身障害児(者)の呼吸管理の課題を検討する |
判 定 |
承認 |
(2)申請者 |
職名:呼吸器科 |
氏名畝川 芳彦 |
課題名 |
【21-5】高齢者切除不能肺小細胞癌局所進展例に対するS-1単剤化学療法と同時胸部照射の第Ⅱ相試験(OLCSG0801) |
研究の概要 |
高齢者切除不能肺小細胞癌局所進展例に対するS-1単剤化学療法と同時胸部照射の有用性を検討する。主要評価項目は奏功割合であり、副次的評価項目として、毒性、全生存期間及び無憎悪生存期間の検討も行う。 |
判 定 |
承認 |