3階病棟 結核ユニットのご案内このページを印刷する - 3階病棟 結核ユニットのご案内

結核ユニットの紹介

結核ユニットは、病床数30床を有し、そのうち4床が多剤耐性結核病床です。ユニット内全体を陰圧空調管理しています。山口県で唯一の結核病床を持つ医療施設であるため、県内の各地から高齢者・糖尿病・脳梗塞・心疾患・悪性腫瘍など合併症を伴った患者様が多く入院されています。

高齢者、合併症のある患者様の入院生活が安全で安心して送れるよう環境の整備と精神的援助を大切にして、少しでも良い看護が提供出来るようスタッフ全員で頑張っています。

看護提供方式

  • 固定チームナーシング
  • 10対1看護

DOTSについて

結核の治療で重要なのは内服を確実に行うことです。当病棟では、薬の飲み忘れを防止するためにDOTSを行っています。DOTSとは、Directly Observed Therapy Short-courseの4つの頭文字をとったもので、日本語では「直接監視下短期治療」といいます。

入院中からの継続した服薬支援のために、毎月保健師と共にDOTSカンファレンスを開催し、保健師と情報交換・意見交換をしています。また、看護師は入院生活のケアだけにとどまらず、退院後の生活習慣の指導や社会資源の活用などの相談にのり、保健所と連携をとりながら、患者様が退院後も安心して療養できるように支援しています。

結核ユニットについて

結核ユニットでは独立した陰圧空調を完備しており、他の区域に結核菌が漏れ出さないようになっています。排気口にも特殊なフィルターが使用されています。結核(多くは肺結核)の治療のための病棟です。
結核菌は咳(せき)とともに痰(たん)のしぶきが飛沫核といって極々小さな粒子になって空気中を長時間漂い、他人へ感染を起こすことが問題になります。

入院適応について

肺結核と診断された方、もしくは検査にて肺結核の疑いがある方が入院となります。具体的には、喀痰塗抹陽性(痰を顕微鏡でみて結核菌が確認される)の方は入院が必要となります(勧告入院)。 

塗抹陰性の方は原則的には外来での治療が可能ですが、他人への感染のリスクが高い方(他の病気のために入院中で、抵抗力の低い方がそばにいる場合など)、合併する他のご病気に対して入院治療が必要な方、結核治療に伴う副作用などにより入院にて調整が必要な方などは、喀痰塗抹陰性でも入院が必要になることもあります。

治療について

基本的には3~4種類の内服薬で治療します。治療期間は標準6(~9)ヶ月ですが、個々の病状、合併症、薬剤耐性、副作用などによって治療は異なります。耐性化を防ぐためには、決められた量の薬を決められた期間きちんと服用することが最も大切です。 

多剤耐性結核の場合は治療がかなり困難で、外科治療などを行うこともあります。そのような場合には他の施設へ紹介して治療を依頼することもあります。

入院期間について

他人への感染性がほぼなくなった場合、退院できます。基本的には、喀痰塗抹陰性を3回確認することが条件となりますが、個々の病状によって大きく変わってきます。

入院生活について

病状や空床状況にもよりますが、入院初期の感染力が強い期間は個室での管理が原則です。 治療が順調であれば2人部屋へ移っていただくことになります。治療上の観点から病室の移動がございますので、ご理解くださいますようお願い致します。 

基本的には売店を含めて外出禁止ですが、週に2回売店への買い物の注文ができます。一定の治療期間が経過しており病状が安定していれば院内敷地内の散歩ができます。

治療費について

結核治療には感染症法による公費負担制度があります。喀痰塗抹陽性の方は治療費のほぼすべて、陰性の方でも一部が補助されますが、負担の詳細に関しては保健所・自治体などにお問い合わせください。

面会について

面会は可能ですが、面会者のかたは感染予防のためにN95マスクという特殊なマスクを着用していただきます。

※小児や抵抗力の弱い方の面会はできません。
※未成年者や体調のすぐれない方の面会につきましては、必ずご相談ください。
※マスクの購入・着用方法に関しては病棟看護師にお尋ねください。